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現在では、BMIの数値だけでは不十分であり、過剰の脂肪が体のどこに蓄積しているかが臨床的に重要であるとわかっています。

つまり、脂肪の蓄積部位によって肥満者を内臓脂肪型と皮下脂肪型の二つに分類すると、内臓脂肪型肥満者にさまざまな合併症が生じることが明らかになったのです。

したがって、健康上大きな問題のない皮下脂肪型肥満者を例に引っぱり出したところで、肥満が健康に与える不利益を否定することはできません。

肥満自体が危険ではないと主張する人々のあげるもう一つの理由は、痩せていると死亡率が上昇することです。

BMI別に死亡率をグラフにすると、太りすぎているグループだけでなく痩せすぎているグループも、実際に高い死亡率を示します。痩せているグループの高い死亡率に関して、次のような理由が考えられます。

まず、痩せているグループでは喫煙者の割合が多いです。そのため、喫煙による健康上の不利益が死亡率を押し上げるのです。次に、すでに何らかの病気をもっている場合、とくにガンや慢性感染症などの消耗性疾患に罹患していると、BMIは大きくならないです。

このような因子が統計処理のうえで考慮されないために、痩せているグループにおいて死亡率が高めに算出されているのです。

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肥満は遺伝します。つまり、肥満は遺伝性疾患です。では、肥満は、どのような遺伝性疾患に分類されるのでしょうか。一般に遺伝性疾患は、①染色体異常による遺伝性疾患、②メンデル型単一遺伝子疾患、③多因子遺伝疾患の三つに分類できます。これらを簡単に説明しましょう。

①染色体異常による遺伝性疾患
一つ以上の染色体に欠失や追加、再構成などが生じると、遺伝子が大幅に変化し、多くの遺伝子に影響をおよぼします。その結果、生じる遺伝性疾患が染色体異常による病気で、たとえばダウン症候群です。

②メンデル型単一遺伝子疾患
単一遺伝子の変異に起因する遺伝性疾患は、単純にメンデルの遺伝形式にしたがいます。この場合、遺伝形式によって、常染色体優性(ハンチントン舞踏病や家族性高コレステロール血症など)、常染色体劣性(嚢脂性線維症や鎌状赤血球貧血など)、およびX連鎖(血友病A型など)に分類されます。

③多因子遺伝疾患
多因子遺伝疾患は、複数の遺伝子と環境因子の相互作用によって起こります。理論的には、環境因子の存在とは無関係に、複数の遺伝子の相互作用が疾患を起こす場合もあると考えられますが、現実には、多因子遺伝は環境因子の影響を受けて発症するようです。

肥満や糖尿病が代表的な多因子遺伝疾患です。

なお、実際の遺伝性疾患の中には、これらの三つに単純には分類できないものもあります。たとえば、染色体の欠損は、同時にメンデル型単一遺伝子疾患を複数、引き起こすことがあります。

具体的には、X染色体上の小さな欠損は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーや慢性肉芽腫、網膜色素変性症などを引き起こす事例があります。

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